2008年10月18日土曜日

NK2グループ生産方式の前に-その2

NK生産方式によって、生産進捗のポイントは電算システムになった。
間接的な人間はドンドン手を抜いた。

現場は困った。部品の条件が変わるとマスタに反映しなければならないのに、NK生産方式で完全に手が抜けると勘違いし、手を抜いてしまった。電算機のことは「分からない」ということが最大の言い訳に出来た。

現場が困り、システム開発者も困った。なぜなら、電算機が分からないから維持できないと言われ、やむを得ずマスタの反映、在庫データの修正などの作業も仕事に加えざるを得なかった。

時には現場は、パソコンを工場の外に投げ捨てた。でも止めて、元の木阿弥になれば、毎日ケンカの状態に戻ってしまうのも絶対嫌だった。

システム開発者は、現場でシステム内のデータを維持できる仕組みを作った。間接スタッフが完全に手を抜いた何割かの工数を現場で負担せざるを得なかった。

現場の手におえなくなるほど、データに異常が増えたとき、現場は上司に訴えた。でも、上司にスキルがなく、システム開発に頼るしかなかった。システム開発者は、自分の仕事を中断させてでも、請け負った。「昔に戻る」ことだけは避けたかったからだ。

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教 訓
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改善で、確かに「ラク」になる。でも、活動そのものを「ラク」にしてはいけない。それは「ダラク」だ。
よりレベル高い、より深い問題を解決するために、力を振り向ける対象を変化させていくことが重要なのだ。